ミヤさんの日記

日々思ったことを忘れないように書いておきます。好きな音楽の話が多いです。独り言の日記、つらつらと。

夜の京王線と夢

いま、私はある人に呼び出されて、夜の京王線で新宿に向かっている。

数年前の私は、新宿がどんなところなのか知らなかった。

無論、田舎者だったのである。

 

この時間の新宿行きは本当に人がいない。

私の乗っている車両には、今、

私を含めて1、2、3、……9人しかいない。

この世に生きている、なんの繋がりもない人々が、一つの箱のなかで出会う。

しかし、干渉しない。

 

電車は好きだ。

外の景色が見えるから。(今は夜だから見えないけれど)

どこかへ行けるから。

心に余裕があるときは、偶然同じ箱に乗った人の人生を想像してみたりする。

あの人はなんの仕事をしているのだろうか、

あの人は何に悩んでいるのだろうか、

あの人は誰と繋がっているのだろうか、

あの人はどこへいくのだろうか、

あの人はどこに帰るのだろうか。

 

ゴトゴト揺れながらな、これから会う人のことを考えてみる。

私と同じ車両に乗っているあの人たちも、これから会う誰かのことを考えているのだろうか。

この時間に新宿に向かうのははじめてかもしれない。

電車の中だと言葉が次から次へと出てくる。

筆が乗る。

訳のわからないことを言っていることは自覚しているけれど。

書いて残しておきたいと、今は思う。

 

新宿に着いた時のことを考えてみる。

なんだかそわそわしてしまうな。

地に足が付かない感じだ。

現実じゃないみたいだな。

私は近頃、現実味のない現実を生きている気がしてしまう。

 

もしかしたら夢なのかもしれないな。

だって、今この瞬間が夢でないことを証明できる人はいないじゃないか。

誰か証明できるかい?

現実と夢は相反するものではないと私は思う。

世の中の反対だと思われているものの全ては、実は、反対ではないと思う。

善と悪、幸と不幸、光と影、右と左、上と下、女と男、夜と朝、私とあなた。

みんなはどう思うかな?

 

もし、夢が覚めてしまうものならば、

もし、これが夢ならば、もう少し覚めないでいたい。

うつくしい夢の中でもう少し踊っていたい。

 

「いい夢を見たとき、これはいい夢だと自覚できたときが一番幸せだ」と、壮平さんが言っていた。

私はいつかいい夢を見ることができるだろうか。

そして、いい夢だと自覚できるだろうか。

私はいつも、私が生きるこの夢が「いい夢」になるのを待っている。

そして、一緒に「いい夢」のなかで、踊ってくれる人を待っている。

私はこの夢に期待しているのかもしれない。

 

さて、そろそろ新宿に着きます。

皆さんおやすみなさい。

「いい夢」を。